【不動産未来予想図】「空飛ぶクルマ」が変える不動産価値

不動産投資家として、投資用不動産を複数棟を所有管理しているが、テクノロジーが変える未来として、“モビリティ”の動向に注目している。中でも、国内唯一の「空飛ぶクルマ」に関する展示会である「フライングカーテクノロジー」では、多くの情報を得る事ができた。米アマゾン社はドローンによる輸送を2023年からアメリカ国内で商用化させる事を発表しており、いずれ日本国内でもドローンによる物流サービスがスタートするであろう。そのドローンが飛ぶ空域は300メートルまでの高さであるが、ヘリコプターの空域である1000メートル以上の空域と、ドローンが飛ぶ300メートル以下の空域との中間帯の300メートル以上1000メートル以下の空域を利用して、「空飛ぶクルマ」が飛び交う時代が、早ければ2025年以降に日本国内で到来する事が予想されている。

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古くて新しい「空飛ぶクルマ」、その歴史は70年以上!

「空飛ぶクルマ」は大別して、

 ①自動車が翼を持って飛行する形態
 ②小型パーソナル航空機
 ③人が乗れるドローン

 の3種類に分類される。

 「空飛ぶクルマ」の歴史は実のところ、古くからあり、①のカテゴリーで、「Aero car」と題するものが1946年より設計が開始され、1956年には飛行許可を得るに至った。この「Aero car」は地上走行時には主翼を取り外して牽引し、滑走路で主翼を取り付けて空を飛んだ。500台以上の注文が集まれば生産も予定されたものの、計画の半分しか顧客は集まらず、市販には至らなかった。この分野での最新の開発動向としては、MITの学生らが企業し、中国企業に買収されたTerrafugia社の「Transition」、スロバキアのエアロモービル社が開発中の「Aero Mobile 5.0」などがある。

 ②のカテゴリーでは、米国の航空機メーカーであるロビンソン・ヘリコプターが開発・量産している2座席のレシプロエンジンヘリコプターが代表的であり、1973年より開発が開始され初飛行は1975年8月28日であった。現在までに4,400機以上が生産されている。参考までにヘリコプターの歴史を紹介すると、1907年にフランスで飛行試験が初めて行われ、「フォッケウルフFw61」による本格的な初飛行が1936年、「シコルスキーVS-300」による本格的な飛行が1940年、「ベル47」による本格的な民間ヘリが1945年となっている。

やはり注目は有人型ドローン、2016年にすでに試験飛行を成功

 ③のカテゴリーでは、ドイツのベンチャー企業であるVolocopter社が先行しており、ドローンの形で2011年にVolocopter VC1を飛行させ、2016年にVolocopter 2Xの形で、有人飛行を初めて成功させた。その後、独ダイムラー社から、22,500万ユーロの融資を受け、UAE(ドバイ)でのテストフライトを経て、2019年にシンガポールにおいて自動運転式ホバータクシーの試験飛行に成功している。

 さて、「空飛ぶクルマ」の定義であるが、垂直離発着が可能である事が条件であり、この点で離発着時に傾斜角を必要とするヘリコプターとは異なる。また、騒音もヘリコプターと比較して約4分の1のボリュームとなっており、使用する部品点数も自動車が3万点の部品を必要とするのに対し、「空飛ぶクルマ」はその100分の1の部品点数で済むといった違いがある。また、機体重量も300キロ程度と軽量であり、パラシュートも搭載されていることから高い安全性を有している。

「空飛ぶクルマ」の産業化はもはや秒読み段階?

 「空飛ぶクルマ」の分野において世界で先行しているのは欧州系のメーカーであるが、前述の通り、独Volocopter社は、昨年シンガポールで有人飛行テストを成功させ、中国Ehang社なども試作機を完成させている。日本では、トヨタ自動車出身者などによって設立されたスカイドライブ社などが開発を行なっている。現在、羽田と成田間の移動に車で100分程度を要するところを、「空飛ぶクルマ」を使用すれば、17分程度で移動する事が可能になる。米モルガン・スタンレーの試算によると、2040年までに「空飛ぶクルマ」の関連市場は、170兆円規模の産業になると予想されている。

不動産価値の変化だけでなく、社会のパラダイムシフトに備えろ!

 これにより、社会がどのように変化するかというと、①産業構造の変化、②大都市集中の緩和、③救急医療体制の変化、④不動産価値の変化等が想定されている。

① 産業構造の変化であるが、自動車産業がこれまで作り上げてきたTier1、Tier2といったピラミッド構造が崩れ、新たなバリューチェーンが生み出されるであろう。

② 大都市集中の緩和として、通信技術、ネットワーク技術の発達と「空飛ぶクルマ」の普及により、大都市集中の社会構造の必要性がなくなるであろう。

③ 過疎地や限界集落で脳梗塞等の状態に陥ったとしても、“ゴールデンタイム”と呼ばれる時間帯での治療が可能になるケースが増えるであろう。

④ 不動産の価値の変化として、都心から電車で1時間の駅から徒歩10分の国分寺の70m2のマンションよりも、都心から「空飛ぶクルマ」で20分の山梨県の大月市の広い戸建てのほうが、都心からの移動時間を50分短縮できるので、より価値があるとみなされる時代が来るかもしれない。

筆者は不動産投資家として、この④の影響について今後検討を続けていきたいと考えている。

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